レンコンの穴
レンコンは漢字で「蓮根」と書くので、「蓮(はす)の根なのかな?」と思う人が多いと思います。ところが厳密にいうと、レンコンは蓮の根ではありません。レンコンは蓮の茎なので、根ではなくて”茎”といえます。つまり、わたしたちは蓮の茎を食べているということになります。
レンコンといえば、「穴があいている野菜」というイメージがあると思います。レンコンの穴は中心に1個で周りに9個のものもあれば、真ん中が2個で周りに6個だったりと形がさまざまといえます。では、いったいこの穴は何のためにあるのでしょうか。
レンコンは水中の泥の中で育つため、「レンコンの穴」は水上から空気を取り込むためにあるといえます。お分かりと思いますが、泥の中では十分な空気がないです。ですから、レンコンから葉が長く伸びて、それが水上に出ているといえます。その葉にも穴があいているので、その穴から空気が通って、地下茎(レンコン)に送られているというワケです。
このレンコンの穴を覗くと「先が見える」もしくは「先が見通せる」ということから、レンコンは縁起物として料理に使われるようになったそうです。これが理由で、昔からレンコンがおせち料理に欠かせないものになったのでしょう。
レンコンが旬の季節はいつか知っていますか?
レンコンは一年中どこでも売っていますが、レンコンの旬の季節は、秋から冬の寒い時期といわれています。「新レンコン」は8月下旬のレンコンで、そこから年末年始に近づくと、おせち料理やお祝いごとなどで重宝されます。やはり、旬のれんこんはみずみずしくて食感が良いです。また、アクも少なくて甘くて美味しいといわれています。
レンコンの部分によって料理の相性が変わりといわれています。特に身がしまっている根元の部分は煮物に合い、歯ごたえのよい真ん中の部分は天ぷらで食べると美味しいです。またレンコンの先端部分はやわらかいのでサラダなどに使うととても美味しく食べられます。このようにレンコンの部分によって、調理方法を変えればそれぞれの食感が楽しめるでしょう。
ちなみに、美味しいレンコンを選ぶポイントがいくつかあります。まず全体的に丸みがあって肉厚、皮の色が薄いレンコンを選ぶといいでしょう。また、たまに皮が赤褐色のレンコンがありますが、これは天然のレンコンといえるでしょう。
鼻水にレンコン
鼻水や鼻づまりに効く「レンコンの絞り汁」を聞いたことがありますか?これは、レンコンの汁を飲むのではなく、鼻の穴の入り口に塗るものといわれています。
まず、レンコン50グラムを皮付きのまますりおろし、ガーゼを使って絞りましょう。この絞った汁を鼻の穴付近に塗ると、15分から20分ほどで鼻水や鼻づまりがおさまるといわれています。
また、花粉症予防としてのレンコンエキスというものがあるのを知っていますか?これは、まずレンコンをむいて輪切りにして、300ccの水で煮ます。沸騰したら弱火にして、5分から8分煮ます。このレンコンの煮汁にオリゴ糖小さじ2杯を加えます。ちなみに、オリゴ糖を入れのは、身体によく吸収されるからです。
このレンコンの煮汁を朝晩50ccづつ飲めば、体質が改善されて花粉症の予防にも非常に効果的といわれています。レンコンをそのまま食べるよりも、エキスにしたほうが吸収されやすいといわれていますから覚えておきましょう。
他には、レンコンには身体に良い「ポリフェノール」がたくさん含まれているため、花粉症の症状を和らげる働きがあります。また、レンコンには「ムチン」という物質も含まれており、このムチンが胃腸のバランスを整えて花粉症体質を改善してくれるそうです。
(Photo by westwind, FotoosRobin)