水中スクーターをダイビングのおともに
ダイビングというとどのようなスタイルを思い浮かべますか?水中眼鏡にシュノーケル。酸素ボンベにフィン(足ひれ)を付けて海の中を泳ぐ、というスタイルを思い浮かべる人が多いと思います。そんなダイビングの世界で新しいスタイルが存在しています。それが、水中スクーターです。
これは、電動式でバッテリーを用いてプロペラを回転させて進むもので、両手で抱えるもの、背中に背負うもの、陸上のスクーターのように腰掛けるものと色々な種類が存在しています。元々は、業務用の水中作業補助具として開発されたものですが、ダイビング泳ぎが得意ではないけれどダイビングを楽しみたい人向けに応用されるようになりました。
それにより、ダイビングのハードルが下がったのもまた事実です。
水中スクーターは色々な危険と隣り合わせ
ただ、水中スクーターには色々な危険もまた存在しています。その中でも特に問題となっているのが模造品の存在です。1~2万円程度の低価格製品に多く感電や爆発の恐れがあります。
水中用であるもののバッテリーを使用しているため、周辺の場所の防水対策は万全になされないと何らかの事故でバッテリーが海水にさらされて感電する恐れがあるのです。また、鉛バッテリーを使用する製品の場合、バッテリー部に水素が漏れだすことがまれにあり、その結果水中爆発が起こることもあります。
海外の水中スクーターを輸入する際形だけは似せて作ってあるために模造品を模造品と知らずに販売、使用することがあり、結果として事故となることが多いようです。
水中バイクBOB
そんな中で今までのダイビングの常識と思われていたものを完全に変えた水中スクーターがあります。Breathing Observation Bubbleと呼ばれるもので、略してBOBとも呼ばれます。これは、ヘルメットと酸素ボンベが一体となっており、椅子に腰かけて進むものです。
ボンベからの供給によりヘルメットには新鮮な空気が満たされています。そのため、眼鏡やコンタクトレンズを使っている人もそのままでダイビングをすることができます。また、全くの初心者でも10分程度の説明を受ければ使うことができるものでもあります。2人用のものもあるので、カップルや親子連れで使うこともできます。
ダイビングは難しいスポーツと思われがちですが、誰でも簡単に海の散歩ができるようにと進歩しています。機会を見つけて楽しんでみるのは如何でしょうか。その際は、安心安全を第一に楽しんでくださいね。
(Photo by Matthew Hoelscher, United States Marine Corps)