現場作業の必需品フォークリフト
フォークリフトは人力では運ぶことができない荷物を運ぶことができる特殊車両です。倉庫や工場、小売店など荷物が運び込まれたり保管されたりするいたる所でフォークリフトが活躍する様を見ることができます。
フォークリフトの歴史
フォークリフトは1920年ごろにアメリカで開発されました。日本でも1939年に現在の日本輸送機が類似したものを開発しましたが、あまり普及しませんでした。その後第二次世界大戦後にアメリカの軍が国内に持ち込んだことで普及し始め、日本の多くの企業が開発に乗り出すことになったのです。
フォークリフトはそのツメが最大の特徴
フォークリフトの特徴として、まず一番大きなものは前方に取り付けられているツメ(フォーク)です。このフォークを荷物や荷物を乗せたパレットに差し込むことで持ち上げ運搬します。フォークを支える支柱(マスト)は伸縮式のため、高所にまでフォークを届かせるこができます。マストは前後の傾斜の角度も調整できます。
また、フォークリフトは普通の自動車とは違って「後輪操舵」であり、初心者はかなり乗り辛いでしょう。この部分に慣れることがフォークリフトに乗る上で最も大切なことです。後輪操舵は慣れてしまえば非常に小回りもきくような作りです。
立ち乗りの「リーチリフト」というタイプや4輪全てを動かすことができるタイプのものもあり、普通の座り乗りのフォークリフト以上に小回りがきくため狭所などで重宝されています。
反面、事故も多い乗り物です
人力では運搬できない数tもの重量の荷物を簡単に運ぶことができるフォークリフトですが、反面その自重と荷物の重量で車体が不安定になりがちです。
実際に毎年多くのフォークリフトの死亡事故が起こっています。(特に運送業が顕著)荷物の積み方、最大積載量、足場の状態などを十分に確認しながら運転しなくてはなりませんし、死角も多いため周りにも十分注意を配ることが必要となります。
フォークリフトの意外と知らない免許関係
フォークリフトを運転し工場や倉庫内で作業をするためにはフォークリフト運転者の資格が必要です。フォークリフト運転者の資格は技能講習を受けることで取得することができます。
ちなみにフォークリフトで公道を走る場合は、その車両の大きさに応じて大型特殊または小型特殊の運転免許が必要となり、その免許を持っていない場合はフォークリフト運転者の資格を持っていたとしても無免許運転となってしまいます。また、公道で荷物を積んだり下したりする荷役作業は禁止されています。
(Photo by Staff Sgt. Wayne Gray, Petty Officer 1st Class Rachael L. Leslie, MobiusDaXter, Lionel Allorge)