シロクマが白いわけ
シロクマは美しい白の色をしたクマです。シロクマと言う名前の通り白いクマはホッキョクグマとも呼ばれ、北極圏に生息しています。北極圏はとても寒く周りは雪や氷で覆われています。
通常クマは森の中に潜んでいるため茶色や黒色という毛の色をしています。これは相手から見つかりにくくするためです。
北極では雪や氷に覆われていますから、毛の色をシロにすることが保護色の役割を果たします。ですから、シロクマの毛の色は雪や氷で覆われた世界への保護色なのです。
白いだけではないシロクマの身体
保護色として毛の色を白に変えたシロクマですが、北極圏の生活に合わせて変化したのはそれだけではありません。シロクマは寒さに対応するために毛を保湿性の高いものに変えました。
また足も短く、分厚い脂肪になっており、これらは寒さから身を守るために必要な要素を満たしています。嗅覚よりも視覚が発達しているのも北極圏で海辺での生活に対応するためでしょう。実はこのように白いだけではないのがシロクマなのです。
白いのに白くないシロクマ?
白いのに白くないというのはシロクマの毛についてです。シロクマの毛は白色をしているように見えますよね。しかし、それは白く見えているに過ぎないのですから、面白いですよね。シロクマの毛は保護色の役割と、それから保温の効果があるといいました。それは毛の構造に理由があるのです。
シロクマの毛は中が空洞になっており、熱を逃がしません。そのため反射して毛が白く見えているだけなのですから、驚きですね。
白いのに白くないシロクマというのにはこういった意味が潜んでいたのです。
クマの中でも大きな姿のシロクマ
シロクマは体長が250cmと大きく体重は最大で800kgあると言われています。平均的な体重は600kg程度と言われていますから、非常に身体が大きいことが分かりますね。筋肉だけでなく脂肪を蓄え、寒さから身を守っています。
黄色に見える動物園のシロクマ
シロクマの毛は中が空洞ですから、本来であれば白く輝いて見えるはずです。しかし動物園で見るシロクマは黄色っぽいと感じている方もいらっしゃるでしょう。シロクマの毛は中が空洞なので汚れが溜まってしまうことにより、黄色っぽく見えてしまうことがあるのです。
それだけではありません。シロクマの毛の中に藻が入り込んでしまうことでミドリグマになってしまうことがあります。藻が入り込むことで緑色の身体になってしまうのです。これらの現象は動物園の気温も関係しますから、動物園でのみ見られる光景です。
毛の中に色が入るので単純に洗っただけでは治ることが無いのでやっかいなものになります。過去に日本の動物園でも綺麗に緑色に染まってしまったシロクマがいました。
(Photo by Regehr Eric, U.S. Fish and Wildlife Service, Olsen Dave)