『メリーさんの羊』は実話
日本で親しまれている童謡の一つに、『メリーさんの羊』という歌がありますよね。この歌はアメリカで生まれたもので、エジソンが作った蓄音器に、最初に録音、再生されたのは、この歌だったという逸話があります。実はこの有名な童謡、実際にアメリカで起こった出来事を基に作られたのだそうです。1830年、ボストン郊外のサウス・ザドベリーという町に、メリーという女の子がいました。彼女の家では羊を飼っていて、その羊がメリーさんにとても懐いていたのだそうです。そして、メリーさんが保育園に行くと、羊がついてきてしまい、彼女の授業が終わるまで、外で待っていたという可愛いエピソードがあります。現在でも、メリーさんを追いかけて羊がやってきたという、その保育園は残っているそうです。
なぜ眠れない日に羊を数えるのか
眠れない時には、羊を数えるといいとよく言いますよね。これには科学的根拠はなく、あくまで迷信の域を出ません。しかし、小説や映画などでも、そのような描写が出てくることがよくありますよね。では、どうして羊を数えるのでしょうか。この迷信が生まれた理由には、様々な説がありますが、一般的にはその発音に秘密があると言われています。その場合、発音するのは日本語ではなく、英語で羊を表す「sheep」です。一つは、睡眠時の呼吸のリズムに似ているため、自然と眠れるという説。もう一つは、sheepが「sleep」、つまり睡眠という言葉に似ているため、無意識に眠りに入ってしまうという説があります。これらの説に基づいて睡眠を促進するのであれば、羊は英語で数えなくてはいけませんね。
羊のグルメにまつわる雑学
羊の肉は、低カロリー、低脂肪、低コレステロールのヘルシーな食べ物として、日本での人気も全国区です。羊肉には、カルニチンというアミノ酸の一種が含まれており、これが体内の脂肪の燃焼を助け、コレステロールを下げてくれる働きをしてくれます。羊肉はよくラム肉と言われますが、全ての羊肉がラムだという訳ではありません。羊の生後期間によって、若い順に、ミルクラム、ラム、マトン、ホゲットと分けられています。羊肉料理は、中国でも古くから愛されており、「羨ましい」の羨という字は、美味しそうな羊肉料理を見て唾液を流す人の形から出来た漢字だそうです。
また、羊という字が入った食べ物として、他に羊羹があります。これは、元々中国では羊の肉を煮込んだスープのことを指していました。そして、留学先でこの料理を知った日本の僧侶が、羊の代わりに砂糖などを使って作ったものが、今の羊羹になったそうです。
(Photo by Jutta234)