ハムスターの性格
ハムスターのような小動物に関する迷信に、「放っておくと寂しくて死んでしまう」というものがあります。しかし、ハムスターは、1匹でも支障なく暮らすことが出来ます。むしろ、縄張り意識が強く臆病な性格なので、彼らのテリトリーを侵害してストレスを与えないことが大切です。他に、ハムスターはどんなことを好むのでしょうか。
まず、彼らは穴を掘るのが大得意。野生のハムスターだと、2~3メートルの巣穴を掘ることもあるそうです。あんな小さな体で、しかも前足だけで、すごいですよね。また、飼っているハムスターでも、彼らの肉体派な一面を垣間見られます。それは、回し車です。彼らは時速4~6キロの速さで回し車を回し、距離にして1日に5~20キロメートルも走ります。あの体の大きさでこの数字ですから、私たち人間の大きさに換えて考えると、かなりの体力があることが伺えます。そして、可愛らしいことに、ハムスターは甘党。私たちと同じように、舌には味を感じる「味蕾」という細胞があり、特に甘いものが好きなのだそうです。
ハムスターの体の秘密
ハムスターの小さな体には、すごい秘密が詰まっています。まず、意外なことに、彼らの脊柱の骨の数は、ヒトより多くなっています。また、あごの関節は常に外れた状態になっていて、ほお袋に餌をたくさん入れることができます。これは、食べ物を巣穴に持ち帰って、安全に食事をするためです。では、どれくらいの量を入れることができるのでしょうか。なんと、ひまわりの種にして70~90粒も詰められるそうです。ほお袋の中は乾燥していて、ゴールデンハムスターに限っては、内側に毛が生えています。不思議ですね。人間の歴史上にハムスターが初めて現れたのは、1797年の本の中でした。ヨーロッパの医師であったアレクサンダー=ラッセルは、ハムスターがほお袋にエサを溜めることに驚いたと記しているそうです。
次に、ハムスターの目について書きましょう。ハムスターの視界は、270度もあります。しかし視力は、あまりよくなく、止まっているものは影のような感じに見えています。色も識別しないので、ハムスターの視界は白黒です。視力が弱い分、嗅覚や聴覚はとても鋭いです。私たちの気付かない音波や匂いを察知することができます。また、たまに赤い目のハムスターがいますが、これは目自体が赤い色をしているのではなく、色素が少ないために血の色が透けて見えているのだそうです。
(Photo by Andriy.babets)