たぬきうどんは地域限定?
きつねうどんと言えば、うどんに油揚げが乗せたものですよね。では、たぬきそばは、そばに何を乗せたものでしょうか。実はこの答え、関東と関西で違うようです。関東では、きつねうどん、きつねそばには、油揚げが乗っていて、たぬきうどん、たぬきそばには、揚げ玉が乗っています。これに対し、関西では、たぬきそばは関東と同じものを指しますが、きつねうどんは、油揚げを乗せたうどんのことを指します。関東では、きつねもたぬきも、そばとうどんがあり、関西では、油揚げの乗ったうどんとそばを、それぞれきつねうどん、たぬきそばと呼ぶのです。ちなみに、揚げ玉を乗せたものの名前は特に決まっていません。要するに、関東では「トッピングの違い」で、関西では「そばかうどんかの違い」で、きつねとたぬきを区別しているという訳です。旅先で知らずにたぬきそばを頼むと、思っていたものと違うものが出てくるかもしれませんね。
タヌキは意外といいやつ?
タヌキと言えば、昔話に出てきたイメージが強いですよね。証城寺のタヌキ囃子を小さい頃に歌った人も多いでしょう。しかし、タヌキが実際に腹鼓を叩くかどうかはまだ分かっていません。一説には、妊娠したタヌキはお腹をぽんぽん叩くことがあると言われています。また、タヌキは夜行性で冬眠もする生き物なので、夏や秋、お祭りの時期の夜に見かけられることが多かったため、祭囃子のイメージがついたのではないかとも言われています。にぎやかにお祭り騒ぎするのが好きそうなタヌキですが、実は臆病で、大きな音が苦手です。そのため、猟師の鉄砲の音に驚いて気絶してしまうこともよくあるそうです。猟師が気絶したタヌキを見て、仕留めたと思って油断しているうちに、タヌキが目を覚まして逃げてしまうことから、「狸寝入り」という言葉が出来ました。わざと寝た振りをしているのではなかったのですね。ちなみに、英語ではfox sleep、つまりキツネ寝入りと言うそうです。
タヌキは、物語で悪役が多いためか、タヌキ親父だとか、エロダヌキといった悪口もあります。しかし、タヌキ自身は一途な動物で、浮気などはせず、一生同じ相手と過ごすのだそうです。しかもイクメン。子どもが生まれたら、お父さんは巣穴を作り、餌を運んで、子どもの世話をよくします。ちょっとタヌキに謝りたくなっちゃいますね。
また、絵本などの影響で、タヌキの尻尾は縞模様だと思っている人が多いのではないでしょうか。実は、タヌキの尻尾には模様はなく、茶一色となっています。尻尾が縞模様なのは、アライグマだそうです。
(Photo by 663highland)